管理人がDIYに挑戦して地味に失敗するシリーズ、今回は自宅の有線LANを配線した模様をお送りします。
先日、自宅のネット回線他をJ:COMから光に切り替え、アマゾンプライムにも加入したので、どの部屋でも快適にネットライフを送れることを目指します。
ひかりの工事が完了したところからスタート
というワケで、ひかりの大元のコンセントを工事して作ってもらったところから始まります。
これが2階のトイレの横という微妙な場所にあることから苦労が始まるワケですが、気にするところではありません。
このコンセントの右奥に電話があるので、ここにひかりケーブルを引かざるを得なかっただけの話です。で、ルーターを電話の横に置くので有線のLANもルーターからスタートということになります。
ちなみに我が家は都心にありがちな20坪もないような土地に、風で倒れそうな細長い3階建の戸建て住宅が密集しているようなところにあるウサギ小屋です。 この家の2階のルーターから1階と3階に有線のLANを引こうとしているのです。
「無線で十分でしょ!」
と言われそうですが、ほぼ一日中3階の部屋でパソコンで仕事をしているワタクシには、有線がないと心細くて耐えられないのであります。 というのも、ジェイコムの無線が貧弱でーとか言いたいことはありますが、話が長くなるので割愛。 というワケで、さっそくコンセントを開けて中の様子を確認します。
引き込み用の配管があるか確認する
開けてみたところ、オレンジの管が見えました。 右側のは、ジェイコムを契約した時に配線された同軸ケーブルと細いのは同じ管を使っている光用の光ケーブルです。これが、家の外壁の電線とかが引き込まれている所から繋がっています↓。
そんで、左側のは緑色の引き込み用の針金みたいなやつがついてるので、どこかの部屋につながっている予備の引き込み用の配管ということになります。 どの家でも電話線を引くために最初から1、2箇所は付けていてくれるものです。問題は、この配管がどこにつながっているか?ということになります。
配管の先に見た絶望
家中を探してみたところ、3階の部屋にモジュラージャックの亡骸みたいな怪しいコンセントがありました。
たぶん、2階から3階に電話線を引くことを想定して新築の時から作られていたのだと思います。ということで、このコンセントを開けてみます。
見事にオレンジと緑の引き込み用の針金(呼び線というらしい)が出てきました。
これがワタクシの自室にあれば良かったのですが、残念なことにここがネットと一番縁の無いばあちゃんの部屋だったので話は難しくなっていきます。
悩んでいても始まらないので、とりあえずここにLANケーブルを引くことにしました。緑色の呼び線にLANケーブルを引っ付けて、えっちらほっちら呼び線を引っ張ります。
2階ではスルスルとLANケーブルが引っ張られていきます。この作業はなぜかとても楽しいので進んでやってみましょう。 単純に1か所だけLANケーブルを通したいのであれば、最初から端部のコネクタがついたLANケーブルを通してしまえばこれで終了です。
見た目にこだわる方は、ホームセンターでLANケーブルを通す穴の開いた化粧カバーでも買ってきて取り付けましょう。
呼び線を引き込んでいけばカンタンに配管にケーブルが通っていきます。なぜかマルコビッチの穴という映画を思い出しました。
LANケーブルの先端にコネクタを付ける
LANケーブルのみを買って来て、先っちょのコネクタを自分で付けることもカンタンにできますので、何か所もケーブルを引きたい場合やコンセントにメスの差込口を作りたい場合は、端部加工をしましょう。
まずはRSコンポーネンツなどのサイトで部品を調達します。安いので失敗したとき用に何個も余分に買っておくのが吉です。
加工用の圧着工具も必要なのでホームセンターやネットで入手しましょう。これがあれば自分で好きな長さのLANケーブルを作れるようになります。
テスターとセットの工具もあるので、自信のない人はセットを購入すればいいと思います。
ケーブルも100メートル単位で売ってますので調達しましょう。 ここで大切なのは、LANケーブルの規格がカテゴリー(CAT)5e、6、7と種類があるので、ケーブルとコネクタの規格を合わせることです。性能は規格が上がるごとにもちろん良くなりますが、値段も上がりますので1Gくらいまでの速度であればカテゴリー5eで十分だと思います。
端部加工の方法は、写真で見るよりもユーチューブで観た方がわかりやすいので、予習してみましょう。カンタンにできるのがわかります。
コンセントに付けるメスの差込口の動画もあるので参考にしてくださいませ。
配管の通ってない部屋への配線で行き詰まる
ということで、LANを必要としない3階ばあちゃんの部屋への配線は終わったのですが、本当にほしい3階の自室と1階への配線はまだです。
まず、3階のやり方としては、
- ばあちゃんの部屋から壁に穴を開けるなり、エアコンの穴を使うなりして家の外壁伝いに自室に配線する方法
- ばあちゃんの部屋をまったく使わずどこかから配線する方法
があります。
木造の家なんかでは、屋根裏の点検口から無理やり釣り竿みたいな道具でケーブルを通してしまえる場合もあるのですが、我が家は鉄骨の入った狭小住宅で隙間的な空間がほとんどなく、家の中を伝わせる方法がムリでした。
家の中の見える場所を延々とモールで隠しながら配線するという何のセンスもない方法も考えたのですが、センスのみで生きているワタクシの美的感性が許しません。ついでに1階への配線方法もノーアイデアです。
DIYの禁じ手、プロに相談
ということで、恥を忍んでプロに相談することにしました。すでにDIYの記事ではなくなってしまいましたが、工事代がいくらになるのか参考になるとは思います。 んで、写真がLANを引きたい3階の自室のコンセント付近です。右の四角い箱は通気口です。
上の写真の裏側、外壁の写真です。 通気口の取り込み口が部屋の中の四角い箱とつながっているワケです。その横にLANケーブルを通すための穴を開けて配線することになりました。
外の配管用のチューブ(CD管)の中にLANケーブルが入っています。CD管も激安なのでやりたい人は50mほど買いましょう。たぶん余ると思いますが。
で、このLANケーブルをすぐ下にあるJCOMと光ケーブルを通している配管を使って配線できれば良かったのですが、この配管の中に余裕がないのか詰まっているのかわからなかったのですが、LANケーブルを通すことができなかったので、他のルートを通すことになりました。
3階から伸びたケーブルはどんどん下に降りていきます。
なんと一気に地中まで潜ってしまいました。 この後、地中を通って家の裏手へとケーブルは進んでいきます。
3階の部屋では壁にのこぎりで穴を開けて外からやって来たLANの端部を加工します。 通気口の隙間なんかを使ってしまうのかと思いましたが、プロの判断は外壁に穴を開けてしまうということでした。
素人仕事で外壁に穴を開けられない場合なんかは、エアコンの穴や通気口を通してしまえば良いと思います。
断熱材の間からLANケーブルさんこんにちは!です。
あっという間にLANのコンセントができていました。
トイレのドアを超えて見えた希望
ここでスタート地点の2階のトイレの横の壁に戻ります。 ここから3階に行くケーブルを外に送り出す必要があるワケです。
外壁にはトイレのドアを越えて進まなければ到達できません。
プロの工事屋さんがどこにケーブルを通すか想像しながら、ご自身で考えてみましょう。
よく見るとキタナイ壁です。塗り直したくなってきます。
モールは続くよ、どこまでも
工事屋さん、意を決したかのようにモールを貼り付け始めます。プロ仕様の両面テープなので、失敗して剥がそうとすると壁紙ごと剥がれるので緊張感があります。
トイレのドアを華麗なカーブを描いてモールは進みます。
換気扇の穴などを使うかと思いきや、工事屋さんはすぐに外壁に穴を開けることにしたようです。 素人は穴を開けるのに躊躇がありますが、プロは穴を開けた方が楽だと判断するようですね。
穴を開けた裏側の外壁です。 すでに外壁側の処理も終わって、雨よけ用のカバーもついています。
外に出た配線は、雨どいを上手く伝って1階に降りてきました。
降りた先にエアコンのダクトがあったのでその中で、配線は2本に分かれます。1本は地中を通り先ほどの3階の自室に一気に上ることになります。
そしてもう一方はどうなるのでしょうか?これが運命の分かれ道となる気がします。
あの時、あの場所で、ワタクシももう一つの道に行っていれば、家でこのブログを書いてなかったかも知れません。しかし、後悔はありません。
運命の分かれ道を通った片方の配線は、1階の壁に開けられた穴に到達します。 エアコンの穴もあったのですが、またしても工事屋さんは穴を開けるのを選択したようです。部屋の中にモールで通すよりも配線がスッキリするのでいいらしいですね。
穴の周りにはカバーを固定する金具を取り付けます。この時、穴の周りもシリコンコーキングでしっかり塞いでいました。 そうしておかないと虫や雨水が入ってくるキケンがあるのだそうです。
こんな感じで外壁側の雨よけカバーは施工されています。
よく見ると、微妙な隙間もシリコンで埋められていました。これでGが入る心配もありません。
1階の部屋にもLAN配線
話は佳境に入って来ました。写真は、先ほどの穴の部屋側、1階のコンセント付近です。
ここにも思い切って穴を開けてしまいます。
ちょちょいのちょいと端部の加工をして、化粧カバーを取り付けて作業終了です。
トイレの壁を越えた2本の配線は、1階のエアコンのダクトカバーの中で2手に分かれ、1階と3階の部屋に到達することになりました。 いやいや長かったです。
まとめ
ということで、自宅に有線LANの配線まとめです。 戸建て住宅の2階から、1階と3階の3か所に有線のLANを配線したという工事になり、気になる工事費は税込み32,400円でした。
部材の値段も大して高くないので安くあがるハズなのですが、今回の我が家みたいに上手く配管とかが通ってないと、時間ばかりかかってほとんど人件費になるみたいですね。 我が家の今回の工事も工事屋さん1人で午前中から18時までかかってやっと終わりました。
実はNURO光の工事をしてもらった時に来た工事屋さんに頼んでみたのですが、ものすごく嫌そうな感じで
「ウチでやると高くなるので他の業者に・・・」
と遠回しに断られてしまいました。 実際、真夏の暑い日にこんな工事やりたくないわな…と、今回の工事を見学しながらとても納得しました。
そんなワケで、外壁に穴を開けたりせずに、1本目のように既存の配管を使ってカンタンに配線できるようであれば、DIYでチャレンジするのが吉だと思います。 それでは、良いネットライフを!